訪問レポート


北方領土元居住者や返還運動関係者が北方領土を訪問し、島に在住するロシア人達と交流し互いに理解を深めあうことで、領土問題の解決を促進させることを目的に始まった「ビザなし交流」も18年目になります。しかし、未だに解決への道は遠く、日本が固有の領土としているこの島々に自由に行き来することは難しい状況です。

31日にかけて国後島と色丹島を訪問した際、どちらも外国に来たような感じが全くしませんでした。国後島は古き良き昔の日本を思う景色が広がり、色丹島は緑が大変豊かで美しい島でした。2島とも自然にできた景勝地がそのまま存在していました。

住民達は昔に比べて暮らしが良くなってきていることは感じていますが、その生活水準はロシアの本土と比べて低いことも知っています。ロシア政府による新クリル列島社会経済発展計画に基づいて行われているはずの島の開発、道路や学校の整備等は、世界中が直面している経済危機によりほとんど進んでおらず、住民達も投入された資金の行方や島の将来について危惧しています。

島に住む人々は、ビザなし交流によって、日本についての情報を多く得ることができ、親交を深められたことを喜んでいます。今後はもう一歩進んで、日ロ両国で島の発展に取り組んでほしいと願っています。現在、北方四島に住んでいるロシア人にとって島は故郷であり、日本に返還された後も住み続けたいと思っており、かつての日本人島民と同じ境遇に置かれる不安はないことを島の人々は知っています。ですから、領土問題が解決され、北方領土に住む人々の暮らしがよりよいものとなるよう、また四島を故郷とする人々が自由に訪問できるよう1日も早い北方四島の返還の実現を目指して、これからも積極的な返還運動に関わっていきたいと思います。

             北方領土返還要求運動岐阜県民会議 須甲 順子